くまんち

なんてことない、日々のこと

雨上がり

昨日、ShortNoteというエッセイ投稿サイトがサービスを終了した。

 

幼稚園のお迎えのため家を出る直前14:55

とこーの・むすこさんの『たぬき田さんともくもくさん』という紙芝居を読んで、「間に合ったーー!」と笑ったのが最後だった。

ギリギリすぎるよ、とこーのさん。

そして、絶対面白い人だこの人。ずっと面白い人だと思ってウォッチしていたけれど、間違いなかった。好きな方向性の面白い人だった。

「間に合いましたね!最高です」

最後だから、短文でお便りを送ろうとしたらエラーになってアプリから弾き出された。

 

え。

終了時間は15時のはずじゃないか。まだ15時前。

 

再びアプリを開く。

最新のタイムラインにたくさんの「ありがとう!」とか「久しぶりにログインしたけど」「最後だから」なんて言葉が並ぶ。

読み込みが不安定だ。

開けないたけとまさんと愛する奥さまの素顔。残像的にはお二人とも俳優さんなんじゃないかって美男美女だったんだけど!え、本当?すごい、天は二物を…いや、時間がない。

「ありがとう」の嵐の中の特大相合い傘を横目にスクロールしながら慌てて、らりる玲ちゃんの返信を読んで『読めたよ!』って気持ちで、上を見たらとこーのさんのYouTubeYouTube!?と衝撃を受けて、マジかーーー…

 

再び弾き出された。15:02。

サイトの終了時に立ち会ったのは初めてだ。

よくSN村なんて称された場所だったから、てっきりダムに沈むような終わり方だと思っていた。

違うわ、ロケット発射だったわ。

いや、あのスクロールして見れるのに言葉を交わせない感じ、発車する電車の窓越しの別れ方に近いな。

 

スニーカーを履いて、玄関を飛び出した。予定より遅くなってしまった。息子のお迎えにダッシュだ。雨は止んでいた。大きな水溜まりを踏まないように走る。

そういえば、私が初めてShortNote、ネットに自分の言葉を発信した日も雨上がりで、私はわざと水溜まりを踏んだのだった。日常をちょっとだけはみ出したかった。

 

ぴしゃぴしゃ鳴る自分の足音に、そんなことを思い出しながら

 

電車でロケットで…

 

あ、銀河鉄道

 

頭の中でゴダイゴが歌う。

エンディングにはなかなかふさわしい選曲じゃない?少なくとも、私にとっては。

 

そんな感じで新しい街での日々が始まる、みたいです。