眉のアホ毛
まだはてブのことがよくわかっていない。
⭐︎をくれた方やら読者になってくださった方をどんな方だろうと見に行ったりしてみるが、よくわかっていない。(なんというか、配られたティッシュの広告がキャッシングばかりだからって都会が借金パラダイスなわけない、よね?みたいな感覚で見渡しているんだけど…合ってる?伝わるかな)
ネットの海なんて言葉があるけど
えっと、ここも海なの?
右も左も、とっかかりというか空気というものが掴めずにいる。
ネットの海に合わせて言えば、今までいたShortNoteは穏やかな湖のようなところだった。大きな波はなく、見渡せる。その湖を知る人以外には私の存在は知られにくいだろう、という安心感とほんのり閉塞感。
ここは広くて私が何をしようが、何を言おうが気に留める人は少なかろうという安心感もあるけど、誰が読んでいるかわからない不安もある。
何を書くのが適切なんだろうなぁ
なんてひとりごちつつ
*
ここ数年、夫の眉毛がアホになってきた。
高校生の頃は一生懸命手入れしていたらしい彼は私と付き合いはじめた二十歳前後、そういう細やかな身嗜みを放棄した。
それでも、彼の眉は乱れなかった。
自然体で、ちょうどいい濃さ、太さ。形も整っており、ズボラな私が『いいな、いいな、私もそれがよかったー』なんて思う、よくできた眉だった。
それが、ここ数年…ちょっとアホの子が生え始めているのだ。
一本だけ、ひょろりんと長い。
…気になる…!
「ねぇ、話すたびに気になって会話に集中できないから切ろうよ」
「やだよ、面倒臭い」
「じゃ、切らせてよ」
「やだよ、怖い」
「じゃ、切ってよ」
「今度、散髪行ったらついでにやってもらうわ」
いやいやいや
「すぐ切ろうよ。もう、眉のアホの子にしか目がいかないもん。切らせて。絶対眉の形は変わらないから!見て、この赤ちゃんの爪を切るはさみ!先が丸いから、大丈夫だから!ね、切らせて。怖くないから!」
切らせてください!!
頼みに頼んで、切らせてもらった。
「長いのだけだからな!それ、それだけだからな!」
めちゃくちゃ信頼されていない。
目をぎゅーと瞑るおじさん。まったく私を信用していない。(ちょっとかわいい)
「大丈夫、大丈夫、すぐ終わるよ〜」
パチン。
眉にアホ毛が生えるの、早くない?
もう私たち、そんな年なのか。
やだな〜顔を見合わせて笑った。
昨日、このアホ毛騒動を思い出しながらにやにやしてしまった。
「またアホ毛が生えたら切らせてね?」
「絶対やだ」
そんな私たち夫婦。