くまんち

なんてことない、日々のこと

節分の日

今年の節分は気合いが違う。

昨年のコワレニコワレ故障だらけの流れを断たねばならぬ!

とはいっても、恵方巻きという名の手巻き寿司だし、家を建てて以来、豆を剥き出しで撒き散らすのを嫌う夫の意向から、我が家の豆まきは炒り大豆のテトラパックをそのまま雪合戦のように……とやれば当たると痛いので、娘が小学生の頃にダンボールで作った“口を開けた鬼の顔”に向けて「鬼は外!」とシュートする、という伝統とは程遠いスタイル。

いやいや、大事なのは気持ちだから。

 

はじめのうちは「絶対悪いヤツにつかれてるお母さんの鬼をやっつけよう!」と真剣な顔で言っていた子どもたちも鬼のお面をつけて口を開けた鬼の顔ボックスを持った私に豆(袋)を投げるうちにケラケラ笑いだす。

「鬼は〜そと!福は〜うち!」「ちゃんと口を狙え!」「福は内を外してるじゃん!」なんて、鬼役を変わるばんこ、親も子もなく大はしゃぎで投げ合った。

笑門来福

家族全員、ケラケラ笑いながら豆を撒いた我が家の今年は悪くないはずだ。

 

そういえば、私の実家では家族で各部屋に豆を撒き(剥き出しの)、玄関に向かって豆を撒いて鬼を追い出した後、一番家具の少ない寝室に集まって改めて豆蒔きをした。

母が少し高い台の上に乗り、私たち兄弟はそれぞれビニール袋を持って正座して母を囲んで待つ。

みんなが大人しく正座したのを確認すると、母が「福はうち〜」と炒り豆と、ピーナッツ、小分けの飴玉やアルファベットチョコのような小さなチョコ、マシュマロやらチロルチョコやら…とにかく小さめの個包装になっているものをわんさと空に放り投げるのだ。

パラパラパラと散るお菓子や豆を、きゃーーと我先に集める。とにかく数を集めたくて両手で掻き集める弟と好きな物を多めに拾いたい妹。私はたくさん拾いたいのはもちろんだけど「こんなとこから見つけたー!」と棚の隙間から豆やお菓子を見つけることが楽しかった。

2月はその一袋が各人のおやつ。今思えば、母は随分たくさん用意してくれていたなと思う。

当時、友だちのお家でも同じように節分に豆とお菓子を撒く(お家によっては小銭も)ようだったので長崎(佐世保?)の風習かと思っていたけれど実際はどうなのだろう?

お菓子撒きは夫が嫌がったので、我が家では鬼のお口に豆(テトラパック)シュート形式が定着したけれど、家族みんなでゲラゲラ笑いながら楽しく豆を撒くことは変わりない。

それぞれのお家にそれぞれの節分スタイルがあるだろう。儀式なのだから伝統に則るに越したことはないのだろうけど

大事なのは気持ち、気持ち。

今年一年、家族みんなでこうして笑って過ごせますように♪