ニベアテロ事件

昨日、ちょっと目を離した隙に、一歳の息子が真っ白になっていた。

彼がニベア青缶を虎視眈々と狙っているのを知りながら、無造作にテーブルに置いたまま洗い物をしていた私が悪い。

静かだなぁ…と振り向くと

一心不乱にニベアのクリームを掬いとり、掬いとり･･･

両手をホイップクリームまみれにしたクマのような姿の息子。

慌てて名前を呼ぶと、ビク！っと飛び上がり、両手を必死でお尻で拭いた。
お尻がクリームまみれ。

往年のバラエティ番組定番バツゲーム、パイ投げの様相。

その両手で逃げ惑う息子。

タオルを持って追う私。

クリームに滑って？転ぶ息子。座り込み、お尻のクリームが床にベトン。
わぁん！と泣きだし、涙を拭うとほっぺがクリームまみれ。

「目に入る、目に入る！！」

イヤ、イヤ！！と私の顔を押し返すもんだから･･･

あ〜あ、私の顔も髪もニベア盛り。

息子も私も、部屋も家具もニベアまみれ。

必死で拭き取ると、なんだか古い社宅の床がワックスを塗ったみたいにテッカテカ。

なんだこれ。

最後は二人で笑ってた。

お風呂上がりにニベアの青缶を開けながら、娘にこの話をしたら

「いいなぁ！私も指を突っ込みたいと思ってた！」

確かに！！

開封したばかりの缶には真っ白なクリームが整然と詰まっていた。それはまるで足跡一つない雪景色のように

初雪に最初に足跡をつけるような背徳感と衝動･･･

ためらうことなくやっちまえる！

赤ちゃんっていいなぁ