くまんち

なんてことない、日々のこと

たまごが先か…?

夫の実家へ行くと、いつも花の写真が飾られていた写真立てが家族写真に代わっていた。若い義両親と、幼い夫と義弟。
GWにクローゼットの整理をしたついでに写真の整理もしたのだと言う。
 
小学校に入ったくらいだろうか、小さな夫が両親の間でにっこり笑っている。フニャッとした笑顔が息子そっくり。うわぁ〜
 
「こっちも見てみて〜」
お義母さんが封筒にまとめた写真を見せてくれた。
 
1枚目は中学生くらいの夫。学ランのくりくり坊主。おぉ〜あどけないけど、もうだいぶ夫だ!!かわいい。
「見て!かわいいよ、これ、どこに行った時の?」
夫をつつくと、チラッと写真を見て「覚えてない」と2階へ去って行ってしまった。
 
あらら。かわいいがダメだったかな…
いやしかし、夫は私の中学生の頃の写真を見て「整形、してないよね?…マシになってよかった」なんて言ったのだから、それよりずっとずっとマシだ。罪悪感は無用。(思い出すと夫よ、だいぶひどい発言じゃないかい!?)
 
下を向いてご飯を食べている写真があった。伏せた目元や口元が娘にそっくりだった。目を開いて、正面を向いた顔は夫なのに俯くと、男の子らしさはあるものの、伏せた長いまつ毛やちょっと口を尖らせた感じが娘そっくり。
 
うわぁ…
うわぁ…なんてかわいいんだ。娘と息子の両方の要素を兼ね備えてるじゃない、この子!
 
そりゃ、この子の子どもが私の子なんだもんな(冷静になる)
 
…でも、すごい。どっちにも似てる。笑った顔は息子だ。きっと息子もこんな風に成長する。かわいいなぁ。なんて愛おしい生き物なんだ!!
 
興奮するやら我に返るやらしながら写真をみていると、2階へ上がった夫がコーヒーを飲みに下りてきていた。
白髪まじり。ぶすくれた顔でコーヒーを飲んでいるおじさんに、写真の中のあどけない子どもの面影が重なる。
 
そうか、愛おしい生き物だよね。夫…
 
「見て、この写真のあなた、娘と同じ年頃だよね。そっくりじゃない?」
「え?……おぉ、本当や。娘はあなたに似てると思ってたけど、俺要素もあるな。やっぱり」
 
 
夫を憎ったらしく思う日もあるけれど、そんな時は(譲り受けるわけにはいかないから)この写真を思い出そう。
 
娘と息子にそっくりな、めちゃくちゃかわいい生き物が、時を経て、おじさんになって私の隣にいるのだ。