くまんち

なんてことない、日々のこと

子育ての悩みは尽きない

いつも川の字で眠る。


私を真ん中に、右手に息子、左手に娘。ちなみにお父さんは娘の隣。
息子が生まれるまでの7年、ずっと娘を挟んで川の字だったから必然的にこの形になった。

 

昨夜、暑さ疲れかいつもより早く眠くなった息子を抱っこして娘の隣に寝かせると、寝惚けた息子が寝る前のおっぱいを飲もうと娘のパジャマを捲りあげた。


「あれ?」


目をぱちくりさせて、娘の胸と私の顔を見比べる息子。その様子に私達は思わず吹き出した。


「おっぱいはそっちじゃないよ〜」


不思議そうに娘の胸を見てる息子とおバカさんだなぁと笑いながら、弟かわいさにいつまでも胸をはだけさせてる娘。

微笑ましいけど、これはいかん。


「お姉ちゃんのおっぱいはお姉ちゃんの赤ちゃん用!大事にしまっとって」


私が添い寝すると息子は「そうそう、コレコレ!」とばかりに私のおっぱいを勝手に引っ張り出して嬉しそうに寝始めた。


「ん〜、赤ちゃん…生まれてこないかもしれないけどね」


娘は幼い頃から出産を怖がっている。それこそ3歳の頃、お友だちのママが妊娠したのを見た時から「お腹に赤ちゃんがいるの、コワイ」と言っていたくらい。
自分に弟が生まれると聞いた時も涙ぐんで「嬉しい」と喜びつつも「でも、私は赤ちゃんを産みたくない」と言った。
ある日突然、お腹に自分以外の命が宿り、勝手にお腹が尋常なく膨らみ、重いお腹で数ヶ月。痛い痛いと泣き叫びながら赤ちゃんを産む…確かに怖いかも。


そこで弟が生まれる前にいくつか絵本を通して話し合った。

出産時もできるだけ痛がる様子を見せないように娘の前では微笑むことに努めた。
実際は10時間を超えた辺りで意識が飛び、走馬灯?を見て、助産師さん達に全身を摩り摩り励まされながらだったから(夫達は怖い思いはしてないハズだと言ってくれたけど)恐怖を与えてしまったかもしれない。


「やっぱり怖い?」


「痛いのは嫌なんだよね」


「痛いけどね。でも、痛いのも辛いのも、今一緒に過ごして笑ったり、楽しい幸せな時間に比べたら一瞬よ。しかも楽しいことも嬉しいこともこれからどんどん増えてくんだから、痛いけど頑張ってよかったと思うよ、お母さん」


「でも、お腹切られることもあるんでしょ?」


「そうね。でもお母さんは切らずに産めたし、ばぁばもそう。あなたの周りはお腹を切ってない人の方が多いからあなたも大丈夫な可能性が高いよ」

 

「どうやって男の人の赤ちゃんの素が女の人の赤ちゃんの卵にくるの?」


……キタ。え〜っと…


「難しい質問やね。…でも、ある日突然フワ〜と飛んできて勝手に体に入ってきて赤ちゃんができるわけじゃないから怖がらなくていいよ」


「ん〜」


納得イキマセンカ?


「体の中に入らないように防ぐ方法もあるし、免疫くん達も体を守る為に赤ちゃんの素を攻撃するんよ。うちはなかなか兄弟ができなかったからわかるでしょ?命が生まれるのは簡単じゃない。君達はその免疫くん達との戦いを潜り抜けて命を手に入れて生まれてきてくれたんやね。会えて良かったよ」


「うん」

 

そのまま私も寝落ちしてしまったけど、こういう話は難しいなぁ。


タブーにしてしまうのも、むやみに神聖化するのも違うし、正しい知識というのも…どう?どうなんでしょう?


私はこういう話がタブーの家で育った。今も口にするのに後ろめたさのようなものを感じる。
他の人はどうしてるのかなぁ。